日本、米国、中国、韓国の外交官らが集い世界的な問題について考えるシンポジウム「平和と繁栄の実現をめざして」(福井新聞社後援)は二十九日、福井市の福井工大金井講堂で開かれた。環境問題では温暖化防止の観点から、日本が持つ原発技術の提供や原発技術者の本県での養成に期待する声が上がった。

 外務省関西担当大使の天江喜七郎氏、駐大阪・神戸米国総領事のダニエル・ラッセル氏、中国駐大阪総領事の羅田廣氏、駐大阪韓国総領事の呉榮煥氏、同大の城野政弘学長がパネリストを務め、「環境・エネルギー」「平和・友好・教育」の二つの視点から意見を交わした。

 環境問題についてラッセル氏は「米国内でも国民の温暖化に対する意識が深まっており、原子力の利用を考えないといけないという世論が高まっている」と紹介。呉氏も世界的に原発利用を見直す動きが活発になっているとして、日本の技術面での貢献に期待を示した。

 また天江氏は、日本がこの一、二年の間に原子力分野でリーダーシップをとる必要性を強調。「福井に世界の技術者の研究、養成の一大センターを持ってくるといい」と提案した。

 北朝鮮問題では、羅氏が「第二次大戦後の世界で唯一残された未解決の問題。辛抱強く進めていかなければならない」と強調。天江氏は拉致問題について「(十月の)南北首脳会談の行方に日本として関心を持っている」と話した。

 国際交流や教育面から城野氏は「国を背負っているという意識を若者に持ってほしい。積極的に留学などを行い、若いうちに他国を知り自分が何をしなければならないかを考えてほしい」と訴えた。

 一般の県民をはじめ、経済界や行政関係者、学生ら約五百人が聴講。パネリストとの質疑応答も行われた。

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