福井地裁

 同居していた80代の実母の遺体を約4カ月間、福井市内のアパートの部屋に放置したとして、死体遺棄の罪に問われた同市生まれの住所不定、無職の男(47)の初公判が27日、福井地裁(熊谷大輔裁判官)であった。検察側は「死亡前に食事を与えていなかったことから餓死させたと考え、発覚を免れるために救急車を呼ばなかった」とし懲役1年を求刑、即日結審した。

 検察側は冒頭陳述や論告で、被告は今年2月中旬に母とけんかし、3月初めから食事や水分を与えず、3月11日ごろ死亡に気付いたと指摘した。医師による解剖結果は、死因不明だが凍死とみられるとした。

 被告の男は起訴内容を認め、警察や病院に通報しなかった理由について「もしかしたら捕まるんじゃないかと思った」と述べた。食事を与えなかった理由は「(けんかした母に)謝ってほしかった」と話した。

 弁護側は「布団を掛け放置した遺棄の態様は悪質とまでは言えない」とし、執行猶予付き判決を求めた。

 起訴状によると被告は今年3月ごろ、福井市若杉3丁目のアパートの部屋で、同居中の実母=当時(83)=が死亡したのを知りながら、遺体を布団で覆うなどし7月14日まで放置したとされる。

 判決公判は10月16日午後1時半から。
 

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