食物アレルギーの食材を示すバッジ

 食物アレルギーがある子どもとその親でつくる市民団体「Paku☆Paku」はこのほど、アレルギーがある食材の種類を示すバッジとカードを製作した。理解が遅れている食物アレルギーやその症状、対処法を知ってもらい、場合によっては命に関わる子どもの誤食を防ぐ。

 同団体は、無料通信アプリ「LINE(ライン)」でグループラインを作っており、登録者は福井県の敦賀市と美浜町の約30人。呼び掛けに応じて月1回程度、同市野神のおやこきらりんひろばで集会を開いている。

 食物アレルギーのない子どもたちと同じ食事が楽しめるレシピや商品、先輩ママの経験談などを情報交換している。

 バッジやカードは東日本大震災以降、全国の食物アレルギーに関する団体が製作を始めており、背景には避難所で食べられる食品の入手に苦労したことがある。支援物資は小麦や卵を使った乾パンやカップ麺など、アレルギーの人が食べられない食品が多い。また原材料が確認できず口にできないこともあるという。

 同団体では1年ほど前から構想を持ち、参加している母親らが話し合って製作した。直径5センチほどの丸いバッジには「小麦」や「大豆」など、食べられない食材をイラストで表示。カードタイプには食材のほか、裏面に両親らの緊急連絡先やアレルギー症状が発生した際の対処法、かかりつけ医などの情報をあわせて記入できる。災害時などの使用を想定し、6月ごろから利用者に順次作ってもらい配布している。普段の通園時などにも利用を薦めている。

 中心になって活動する中野幸恵さん(37)によると、アレルギーがある人が「食べられない」と声を挙げても、ただの「好き嫌い」と捉えられることも多いという。細かな配慮ができない災害時などには、気付かないうちにアレルギーのある食べ物を子どもが口にする可能性が高まり、場合によっては助かった命を落としかねない。「まだ理解は十分に進んでいない。仲間同士だけでなく、アレルギーのない人にも理解が広がってほしい」と話していた。

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