いちほまれを買い求める客でにぎわう売り場=23日、福井市渕2丁目のAコープやしろ店

 23日に試験販売が始まった福井の新ブランド米「いちほまれ」をいち早く味わおうと、県内の量販店では開店前から大勢の人が列をつくった。試食コーナーでは「期待以上のおいしさ」「コシヒカリから切り替えようかな」などの声が聞かれ、1人で数袋買い求める姿も。飛ぶように売れていく様子に売り場担当者は「想定外」と驚き、福井の食卓を彩る新たな“主役”の登場に表情をほころばせた。

 福井市のAコープやしろ店では1キロ、2キロ、5キロの計350袋を並べた。午前9時半の開店前に約30人が店舗前に行列をつくり、オープンと同時に売り場に駆け込んだ。

 いちほまれの名称が決まったころから販売を心待ちにしていたという堂前博美さん(41)=福井市=は一口サイズのご飯を試食し「口の中に入れた瞬間に甘みが広がった」とにっこり。5キロを3袋買い「お米は多少高くてもおいしい方がいい。SNSで『福井の自慢のお米』と発信したい」と話していた。2キロを3袋購入した橋本都志雄さん(68)=同=は「コシヒカリの上を行くという前評判だったので一度味わってみたかった。都会にいる娘にも送ってあげたい」と笑顔を見せた。

 同店では販売前日から「いちほまれ」に関する問い合わせが殺到したため、急きょ「1人3袋まで」の制限を設けた。売り場前にできた人だかりに錠詰幹夫店長(48)は「予想以上の反応」と驚きの表情を見せ、「県やJAがプロモーションに相当力を入れていたのが消費者に響いたのでは」と分析した。

 同店の販売価格は5キロ3110円(税込み)でコシヒカリより約千円高いが、午前11時半には完売。初回入荷分はこの日の350袋のみで、数日間かけて販売する予定だったが、わずか2時間で売り切った。錠詰店長は「当初は新しさにひかれて買っていく消費者もいるだろう。多くの人に長く愛され続けるお米に育ってほしい」と期待を込めた。

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