40万本分以上のワクチン寄付を達成したタクシーグループの筒井基好社長=福井市の福井都タクシー

 タクシーの走行距離に応じてポリオ(小児まひ)ワクチン寄付を行ってきた福井都タクシー(本社・福井市)とグループ会社は20日までに、40万本分の寄付を達成することになった。活動約9年間での総走行距離は地球を1万周に相当する4億キロを超えた。筒井基好社長(44)=京都市在住=は「40万本のワクチンで、ポリオで亡くなったかもしれない40万人の子どもが大人になれるのであればうれしい」と話している。

 同タクシーグループは県内100台を含め、都タクシー(本社・京都市)など約700台で営業している。同社は「社会に必要とされる存在を目指し、タクシー会社として取り組める社会貢献活動を」と2008年6月から、営業走行の千キロごとに、乗務員が10円、会社が10円を負担してワクチン1本分20円の寄付を続けてきた。20日の集計で走行距離は4億144万1000キロ(19日現在)となった。

 利用する乗客も間接的に寄付に参加することになるため「お客さんと乗務員、会社の3者で活動することに意味がある」と筒井社長。また、乗務員は1人当たり月30~40円、会社としても営業走行に合わせ売り上げから寄付するため「負担感なく続けてこられた」という。

 筒井社長は「かつて世界中で1日8千人の子どもが亡くなっていたが、今は4千人に半減したと聞く。ワクチンだけではないかもしれないが、少しでも貢献できたのならうれしい」と話す。ワクチンは、発展途上国の子どもたちにワクチンを送る活動を行うNPO「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」(東京)を通じ、ミャンマーやラオス、ブータンなどに送られる。筒井社長の祖父で、会社の2代目である故・忠光さん=福井市出身=は戦時中ミャンマーに行っていたそうで「祖父は現地でかくまってもらったことがあると感謝していた。恩返しになれば」と世代を超えたつながりも感じているという。

 「継続は力なり、継続は喜びなり」と、今後も寄付活動を続けていく考え。筒井社長は「会社の業種によってできる方法はさまざまだと思う。一つの事例として知ってもらい、多くの企業がワクチン寄付に取り組むきっかけになればうれしい」と話している。

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