ミニチュアのF1カーの世界大会出場に向けてスタート練習に励む福井工大福井高の生徒=16日、福井市の福井工大

 ミニチュアのF1カーのスピードを競う学生の世界大会「F1イン・スクールズ」に、福井市の福井工大福井高の生徒らでつくる「チームフェニックス」が日本勢として初めて出場する。大会は24日にマレーシア・クアラルンプールで開幕する。2年前から出場を目指してきたチームは「日本の名を世界に知らしめるような記録を出したい」と、マシンの最終調整に取り組んでいる。

 大会は自動車F1シリーズと連携した教育プログラムとして今年で13回目。25カ国51チームの15~19歳の学生が全長170~210ミリ、幅85ミリ以内、重量55グラム以上などの細かなルールを守りながらマシンをコンピューターで設計。マシニングセンター(MC)、3Dプリンターなどを駆使して製作する。圧縮ガスを動力に全長20メートルの直線コースでコンマ数秒の差を競う。

 同校の挑戦は、創造科学コース機械システム分野の生徒数人と西村佳男教諭(49)が、2年前のシンガポール大会を視察したことがきっかけ。「世界中の学生が技術を磨き合う大会」(西村教諭)に魅せられ、同分野の課題として出場を目指したが、昨年度はマシンの開発が間に合わず断念。今年4月に福井工大進学後も挑戦を続けた武安成巳さん(18)に、3年生の西村龍斗さん、龍田信武さん、丸木猛斗さん、荒谷樹さんが加わった「チームフェニックス」が開発を引き継いだ。夏休み返上で念願のマシンを完成させ、日本勢として初のエントリーにこぎ着けた。

 赤と白で彩られたマシンは、全長20メートルのコースを最速1・31秒で走り抜ける。昨年度の設計からボディーの軽量化やウイングの角度調整に取り組み、最初のマシンからタイムを0・3秒程度短縮させた。

 大会はマシンが自動でスタートする部と、手動スタートの部に分かれる。手動の部はスタートの合図からスイッチを押すまでの「反応時間」もタイムに加わる。16日に同校で開かれた最終試走会ではマシンの調整に加え、生徒らは反応時間を少しでも短くしようとスタート練習も繰り返した。本番ではチーム紹介やマシンの特徴のプレゼンテーションも求められるため、英語の練習にも余念がない。

 出場に向けてはチームメンバーだけでなく、同システム分野のクラス46人が部品の製作やプレゼン資料の作成などに協力してきた。出発を控えたチームの5人は「これまで開発に取り組んだ先輩やクラスの仲間の思いを乗せた走りで日本の実力をアピールしたい」と張り切っている。

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