福井県坂井市内で見つかった延岡城の木図。一番高い部分が天守台とみられる=13日、同市丸岡城国宝化推進室

 福井県坂井市は13日、宮崎県延岡市の延岡城の木製模型(木図)が坂井市内で見つかったと発表した。代々延岡藩主を務めた有馬家が丸岡藩に入封した際に、家臣が持ってきた可能性があるという。国内に現存する木図は少なく、坂井市丸岡城国宝化推進室は「貴重な発見」としている。

 有馬家は1614年から91年まで延岡藩主を務め、その後糸魚川藩(新潟)を経て、95年に丸岡藩に入封した。木図は城郭修復の際に江戸幕府へ提出したり、軍学教材として作られたりしたという。国内では丸亀城(香川)のものなどが知られる。

 延岡城の木図は、家臣の子孫に当たる坂井市の男性が自宅で保管しており、8月上旬に市に提供の申し出があった。男性は「祖先が延岡から持ってきた」と聞かされていたという。同市が延岡市教委に確認したところ、「城郭の形が一致しており、延岡城のものと断定できる」との回答を得た。

 木図は横70センチ、奥行き40センチ、高さ20センチで、一本の木から削り出したもの。天守や塀などはない。ただ実際の天守があったとされる木図の一番高い部分などに小さな穴があり、別の部材で作られた天守や塀、櫓(やぐら)の模型があった可能性もあるという。

 木図には、江戸初期から幕末にかけて描かれた延岡城の4枚の絵図と異なる部分もあり、延岡市教委が、作られた年代も含めて調査する意向を示している。

 坂井市丸岡城国宝化推進室は「丸岡城に関する資料の提供を市民に呼び掛けていた中での発見。今後も自宅に眠る“お宝”を提供してほしい」としている。木図の一般公開は予定していないが、希望者には対応するとしている。

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