【越山若水】三重県の40代の女性から手紙を頂いた。先ごろ福井県内を観光してさんざんな目に遭ったといい「もう一生行きません」と結んであった。とても残念なことである▼差出人名と年齢がきちんと書いてある。小欄あてなのは投稿欄と混同してのことかもしれない。が、お腹立ちの内容にいささか思うところがあるので紹介する▼女性は八つも嫌な経験をしたという。景勝地がごみの山だったのを除くと、全てわれわれ県民の対人姿勢に関わる。特に気になるのは観光客への向き合い方である▼手紙によると、ある入浴施設のドライヤーの使用をめぐって子連れの女性とトラブルに。するとその母親は「ここは地元の税金で造られた施設です。嫌なら来ないでください」▼名水施設でも会社員ふうの男性に言われた。地域住民が清掃をしている施設だから観光客は遠慮してくれ、と。文面にある状況から察すれば、三重の女性に非はなかったようだ▼といって、地元の2人を責めるつもりもない。自分たちの憩いの場に気心の知れない人が入ってくれば、つい神経質になるのも無理はないだろう▼それでも、である。東京五輪に向け日本はいま、海外から誘客するインバウンドがブーム。一方、福井は来年の国体で大勢の県外客を迎える。いい機会だ。とかく内向きといわれる姿勢を変え、福井ファンを増やす方が気持ちもいい。

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