満員の観衆に応える桐生祥秀選手(中央)。会場の福井県営陸上競技場は日本人初の9秒台が出た歴史的な場所となった=9日、福井市福町

 陸上の日本学生対校選手権男子100メートル決勝で桐生祥秀選手(東洋大)が9秒98をマークした福井市の福井県営陸上競技場は、日本人が初めて9秒台に突入した歴史的な場所になった。来年秋の福井国体を前に、福井陸協の木原靖之専務理事は「日本で1カ所しかない付加価値がついた」と喜ぶ。陸上界の新たな“メッカ”になると期待され、走りたいというアスリートやジュニア選手らが増えそうだ。

 「感無量」。大会誘致に尽力した木原専務理事は10日、慣れ親しんだ県営陸上競技場で日本人初の9秒台が出た喜びをあらためてかみしめ、「福井国体に向け、最高のアピールになる。将来ここで走る子どもたちにとっても大きな喜び」と語った。陸上のピースアスリートクラブで短距離を走る小学5年上山瑠奈さんは「(メイン)スタンドの真ん中で桐生選手の走りを見た。速くてかっこよかった。私もここで走りたい」と目を輝かせた。

 同競技場は1巡目福井国体の3年前に当たる1965年に完成した。来年の福井国体に向け、昨春改修を終えたばかり。福井県によると、摩耗、劣化していたトラックを全面ポリウレタンに張り替え、反発は以前より良くなったという。桐生選手と争い、準優勝した多田修平選手(関西学院大)は「走りやすかった」と太鼓判を押した。

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