雲海に包まれ、幻想的な光景を生み出す「天空の城」越前大野城=9日午前5時5分ごろ(福井県大野市犬山から加藤幸洋さん撮影)

 “天空の城ファン”の皆さま、お待たせしました―。雲海に浮かんで見える福井県大野市の越前大野城が9日午前5時ごろ、今シーズン初めて確認された。薄暗い中、まちの明かりが雲海を色付け、幻想的な世界が広がった。

 天空の城は、秋から春にかけて出現する。早朝の出現は1シーズン10回程度と出合える確率が低く、県外から泊まり込みで挑戦する観光客も多い。今回は昨シーズンより1カ月以上早いお目見えで、待ちわびたファンを出迎えるかのように10分間ほど雲海をまとった。

 城から約1キロ離れた戌山城址(いぬやまじょうし)(同市犬山)近くで撮影に成功した会社員加藤幸洋さん(50)=同市=は「久々に異世界の景色に出合えてうれしい。幻のようだった」と興奮冷めやらぬ様子。前日にネット上の雲海予想を確認し、2カ月ぶりに登山した。昨シーズンは朝晩合わせて20回以上写真に収めており「ことしもこの時期がやって来た。極力登って、毎回違う景色の城を収めたい」とシーズンの始まりに胸を躍らせていた。

 雲海は前日の湿度が高く、冷え込んだ朝に発生するとされる。同市の担当者のデータから風速も関係すると見られる。この日午前5時の気温は16・8度で、9月下旬並み。市内には濃霧注意報が出ていた。

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