子育てについて学んだフルードのセミナー。講師は「自分を認めることから始めてみて」と語りかけた=6月24日、福井県生活学習館

 シングルマザーを支援する福井県内の市民団体「フルード」が設立3年になり、グループ相談会やセミナーなど、取り組みが広がりつつある。ただ、県内にはひとり親世帯は8千以上あり、子育てや就業など一人で悩みを抱えている母親は多い。支援制度の周知など課題もある。団体の関係者は「同じ悩みを抱えた者同士で話をすることで、少しでも前向きになれるはず」と相談会などへの参加を呼び掛けている。

 ■感情高ぶらせ

 「私は卑屈な人間なので(前向きになれない)…。父の日や運動会をどうしたらいいか…」。6月に福井市で開かれたフルード主催の子育てセミナー。講師の話を聞き終えた母親は、感情を高ぶらせて、こう訴えた。「父親がいないという子どもの劣等感と、どう向きあえばいいですか?」。講師は「劣等感を抱えていない子の方が多いですよ」と優しく語りかけた。

 フルードは2015年から「ひとり親家庭の孤立防止」「別居親との面会交流」などテーマごとにセミナーを開催。2カ月に1回のグループ相談会では「子どもに(離婚を)どう伝えたらいいのか」「元夫が養育費を払ってくれない」といった悩みに対し、アドバイスを送ったりする。

 ■息抜きの場所

 離婚して5年。福井市の40代の林恵さん=仮名=は、フルードに通い始めて2年がたつ。「私にとって息抜きできる場所。地域や職場と同等のコミュニティー」と話す。

 子どもが通う小学校は個人情報の扱いが厳しく、クラスには5、6人のひとり親がいると聞いていたが、実際には誰か分からなかった。「悩みもあり、同じ境遇の人と話がしたかった」と振り返る。

 離婚直後は特に悩みが多いという。林さんは離婚を機に姓を変更。すると小学低学年の子どもは、同級生や上級生から「親は何で離婚したんや?」と言われた。「あのときは本当に心が痛んだ」

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