北陸初公開となる龍馬の書状の文章を転写した手ぬぐいと福井市立郷土歴史博物館の角鹿尚計館長(左)ら=8日、福井市役所

 幕末の志士坂本龍馬が、暗殺される5日前に福井藩重臣中根雪江に宛てた直筆書状が、10月13日に開幕する福井市立郷土歴史博物館の秋季特別展で公開される。北陸では初公開。「新国家のかじ取りのため、福井藩の人々をとても頼りにしていたことがうかがえる内容。大政奉還150年の節目に県民に見てもらう意義は大きい」としている。

 同館の角鹿尚計館長らが8日、福井市役所で発表した。福井藩主松平春嶽らの功績などを紹介する秋季特別展「さよなら、江戸幕府―大政奉還と幕末の二条城―」で10月29日まで公開する。

 高知県が1月、書状を発見したと発表。3月に初めて一般公開した。書状の所有者ができるだけ高知県外に持ち出したくないと考えており、これまで同県内3カ所、都内の江戸東京博物館でしか展示されていない。角鹿館長が所有者に依頼し、福井藩ゆかりの書状であることから、特別に貸し出しの許可を得た。

 書状は、龍馬が福井藩士三岡八郎(由利公正)の「新国家」への出仕を懇願する内容。140点以上あるとされる龍馬の書状の中で、「新国家」という言葉が確認されたのは初めて。書状が入っていた封筒も公開する。「暗殺直前に書かれたものなので、誰も見てはならない」という朱書きの付箋が張られており、ファンのロマンをかき立てる。

 角鹿館長は「書状は封筒に入っていたため、傷みがなく非常にきれいな状態。大政奉還150年の節目に発見された不思議な書状を通し、福井藩と龍馬の関係を知ってほしい」と話している。

 特別展期間中は、書状の文章を転写した手ぬぐいを1枚千円で販売する。

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