野球関係者らが少年野球のあり方などについて話し合った懇親会=6月30日、福井県敦賀市堂

 小中学生の野球競技人口が減少する中、福井県敦賀市の関係者が競技人口拡大に向けて活動を始めた。市内には次年度の新入部員数次第で、単独チームでの試合出場ができなくなる中学校も。市軟式野球連盟や各中学校、チーム代表者らが連携し、野球の魅力を広めようと意気込んでいる。

 市内の学童野球は7チームあり、本年度は1~6年の計161人が練習に励んでいる。ただ、試合の中心を担う5、6年生が足りずに、試合によっては合同チームで出場する。

 中学野球部は4校にあり、3年生が引退する今夏までは計106人が所属していた。うち角鹿中は2年生の部員がおらず、3年生の引退で1年生8人のみになった。来年度の新入部員数によっては、単独で試合に出場できない。

 一方、強豪チームは多く、今年3月の全国大会「文部科学大臣杯全日本少年春季軟式野球大会」には、気比中が出場。ほかの中学も毎年のように各種県大会を勝ち抜き、北信越や中部大会に歩を進めている。県中体連軟式野球競技専門部長で、松陵中の奥田静巨校長は「人数が足りなければ部活が成り立たず選手が懸命に身に付けた成果を発揮できない」と懸念する。

 競技人口の減少に歯止めをかけようと市軟式野球連盟は6月末、各チーム指導者らが集まる懇談会「中学・学童野球のあした」を開催した。小中の指導者が一堂に会するのは30年以上ぶりで、参加した36人はチーム存続の危機感を共有。解決策などを話し合った。

 参加者は「中学・学童野球を今後どのように成長させるか」などをテーマに、4グループに分かれて意見を交換。小学校から継続し、中学生になっても野球に取り組んでもらえるよう定期的な合同練習をしたり、プロ野球観戦などを通して意欲を高めたりするなどの意見が出た。

 経験者が中心になりがちな中学野球では、初心者も入りやすい環境づくりを進めることや、強制はしていないが慣例化している丸刈りをやめるなどの意見もあった。

 今後も話し合いの場を設けるなど連携し、対応を考えていく。同連盟学童部の川端誠部長(54)は「軟式や硬式、リーグのくくりに関係なく野球が好きな子どもを育てることが大切ではないか」と指摘。子どもの頃から親しんだ競技を、小中学校、高校と続ける場合も多く「まず興味を持ってもらうことが必要。園児を対象にした体験なども考えたい」と裾野の育成に意欲をみせる。

 奥田校長は「楽しさをいかに伝えるかが鍵。学童野球と協力しながら熱心な子どもの頑張りを支えたい」としている。

関連記事
あわせて読みたい