チーム医療に取り組む「がん医療センター」の医師や看護師、薬剤師、がん相談員ら=福井市の福井県立病院

 9月は「がん征圧月間」。福井県立病院(福井市)は、進行胃がん、再発胃がんを対象に、患者自身の免疫力を活性化させる新しい仕組みのがん治療薬「オプジーボ」の臨床試験(治験)を進める体制を整えた。国の認可に向け、効果を検証する。12月末まで治験を希望する患者の相談を受け付けている。

 オプジーボは、免疫の“攻撃力”を回復させてがんをたたく「免疫療法」の治療薬として注目されている。現在は一部の皮膚がんや肺がんなどの治療に使われ、点滴で投与する。2~3割の患者に効果があるとされている。2014年に一部の皮膚がんへの使用で公的医療保険が使えるようになったのを皮切りに、15年には肺がんにも適用され、頭頸部がんなど保険が使えるがんの種類は広がっている。

 進行胃がん、再発胃がんへの治験は全国各地の医療機関で行われ、福井では胃がん治療で高い実績のある同病院が担当することになった。3人以上への実施を目標にしている。参加には細かな条件があり、面談や主治医による書類などが必要になる。外科の宮永太門主任医長は「納得した上で参加してもらえるよう詳しく説明したい」とする。今回の治験で効果が認められれば、進行胃がんや切除不能の胃がんに対して、オプジーボが投与できるようになる可能性があるという。

 同病院は昨年4月、身体的負担の少ない次世代型放射線治療機器「トゥルービーム」を北陸で初めて導入し、「緩和ケアセンター」も開設した。血液・腫瘍内科の河合泰一主任医長は「がん医療センターのチーム医療の充実にも力を入れている」と話す。

 治験の問い合わせは同病院地域医療連携推進室=電話0776(54)5151。

関連記事
あわせて読みたい