鉄道友の会前福井支部長の故田中完一さんから寄贈された鉄道資料を紹介している企画展=2日、福井市の福井県立歴史博物館

 鉄道友の会の前福井支部長で、2014年に71歳で急逝した田中完一さん(福井県敦賀市)が収集してきた鉄道資料を紹介する企画展「ダイヤグラムと時刻表」(福井新聞社後援)が2日、福井市の県立歴史博物館で始まった。時刻表や切符、ダイヤグラムといった約200点の資料からは、鉄道の歴史とともに日本の昭和の歩みが伝わってくる。10月1日まで。

 田中さんは教員として敦賀高、藤島高の校長を務める一方、大の鉄道ファンとして1985年から同支部長として活躍。14年9月、登山中に病気で倒れて帰らぬ人となり、昨夏に遺族が自宅に残された鉄道資料を同館に寄贈した。同館は膨大な資料の一部を、田中さんの命日9月6日に合わせて初めて展示した。

 北陸本線のダイヤグラムは59(昭和34)年と、北陸トンネルが開通して富山まで複線になった64(同39)年を見比べると、ダイヤの過密ぶりが一目瞭然。高度経済成長を背景に、鉄道を利用した物流や人の動きが活発化したことがうかがえる。

 時刻表は、明治期からJR発足までを年代順に紹介。64年4月に京福電気鉄道が家庭や事業所に配ったポスター形式の時刻表からは、現在は廃線になっている永平寺線、丸岡線の詳細な運行状況が分かる。昭和期の鉄道誌「鉄道ファン」「鉄道ピクトリアル」は、懐かしの特急などが表紙を飾っている。

 鉄道友の会福井支部は3日まで会場で鉄道模型を走らせる。田中さんの跡を継いだ岸本雅行支部長(越前市)は「田中さんは『鉄道の趣味を地域に還元することが大切』と常々言っていて、その言葉を今回まさに実現している。自分たちも田中さんの遺志を継いで活動していきたい」と話していた。

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