子どもが通う保育園や小学校でアタマジラミが流行しているようです。水遊びや水泳は大丈夫なのか、洗濯物やお風呂はどうすればいいのか、アドバイスお願いします。また、うつってしまったときの対応や感染予防策についても教えてください。(福井県永平寺町、30代男性)

【お答えします】丸田直樹 福井総合クリニック皮膚科医長

 ■主な感染経路は接触

 アタマジラミはヒトにのみ寄生する3種のシラミ(他にケジラミ、コロモジラミ)の1種で、頭髪に寄生します。卵から7日程度で孵化(ふか)し、1〜2週間で幼虫から3ミリ程度の成虫となります。このシラミの成虫が頭皮にかみついて吸血することでかゆみが生じます。基本的には虫刺されといえますが、頭髪に潜んで何度でも吸血するところが、蚊などの一過性の虫刺されとは違うところです。

 主な感染経路は、頭と頭の直接接触です。しかし、成虫はヒトから離れても約72時間生存しますので、枕を含めた寝具、ブラシやタオル、帽子、マフラー、櫛(くし)などを介して間接的にも感染します。

 心配されている水泳やお風呂ですが、プールや浴槽の水では感染しないとされているので問題ありません。しかし、間接的な感染を予防するために、タオル、櫛、水泳帽などの共有は避けましょう。

 次に洗濯に関してです。通常の洗濯では殺虫効果はなく、55度以上の熱風やお湯に5分間さらされると、成虫、卵ともに死滅します。衣類、シーツ、枕カバーなどは洗濯後に乾燥機にかけるか、乾燥機がない場合は3日以上使用せずに置いてから使う(72時間絶食させれば死滅するため)のがよいでしょう。

 ■薬か櫛を使って除去

 アタマジラミ症の治療は、薬剤では、ピレスロイド系殺虫剤であるフェノトリンと、2年前に大村智先生がノーベル医学生理学賞を受賞したことで有名になったイベルメクチンの2剤が有効です。しかし日本ではともに保険適応になっておらず、病院で処方を受けることはできません。現状では、市販のフェノトリン含有薬を購入して使用するか、または目の細かい梳(す)き櫛で成虫と卵を梳いて物理的に除去するかによります。

 もしこれらで改善しない場合は、他の疾患の可能性もありますので、近くの皮膚科を受診してください。

関連記事
あわせて読みたい