前回のゆるパブコラムで紹介いただいた、専業農家の井上高宏です。

 ⇒前回の「ゆるパブコラム」

LOAD OF 農家。
私は、福井県の越前町(宮崎地区)でお米作りをしている専業農家です。歳は現在32歳。学生時代に、県外の大学に進学したことで、地元の良さを再認識し、福井でUターン就職をしました。母が25年以上にわたって、農薬・化学肥料を使用しないお米づくりに取り組んでいたこともあり、このようなお米(有機米)を「福井の若いもんがつくらな!」と思いたち、5年前(27歳のとき)に脱サラし、独立、就農にいたりました。農業とは、まったく異なる職種(経理・人事)からの転職でした。

里山で農業をしたい!と、いざスタートするも…。
私は、自分が生まれ育った地元で!という思いがあったため、地元役場のさまざま助けを借りながら、専業農家としてのスタートを切りました。農業の経験はなくても、育ってきた感覚から、「中山間地では美味しいお米ができるはず!」ということは確信していました。どうせなら、とことんこだわった最高に美味しいお米をつくりたい!
熊谷という宮崎地区の一番奥の集落の、それもさらに山奥の田んぼ(古熊谷)をすべて、無農薬でする決意をしました。

田んぼ作業の様子

…がしかし、いきなり、致命的な課題に直面します。それは中山間地域では免れない獣害問題でした。特に古熊谷は、電柱や民家が1軒も無い谷、よってそこは、まさにイノシシパラダイス…。さらには、山間地域で有機肥料を使う難しさにも悩まされました。肥料がうまく効かず、成育の良くないところを手塩にかけ育て、稲刈り直前のイノシシの襲来…。
イノシシに全滅にされた田んぼをただ立ち尽くし、ただ呆然と眺めているしかありませんでした。

人間が獲るか、イノシシが盗るか…
こうなったら徹底抗戦しかありません!何が何でも米を収穫する!
そう心に誓い、メッシュ柵の設置に取り掛かります。
古熊谷には、約3ha、枚数にして30枚の田んぼが棚田のようにあります。すべての谷筋を一気には囲えない為、5か年計画での着手、一応の効果は得られたように感じました。

しかし、イノシシも生きるために必死なのです。あくる年には、鉄のメッシュに下から掘るように穴を空け侵入。二重三重に塞ぎ対抗するも、今度はメッシュ柵の無い田んぼに侵入。まさに、いたちごっこでした。

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