準備組合の設立総会後に記者会見する市橋理事長(中央)ら=29日夜、福井市のユアーズホテルフクイ

福井駅前電車通り北地区市街地再開発準備組合が検討対象としている三角地帯(中央)=16年11月

 福井市のJR福井駅西口の中央大通りと福井駅前電車通りに挟まれた「三角地帯」の再開発を目指す地権者らの準備組合が29日、発足した。再開発のコンセプトや事業内容を今後具体化し、年度内を目標に事業計画を作成する。ただ、検討対象エリア内の地権者の加入率は6割程度にとどまっているとみられ、事業区域がどう最終確定するかは見通せない異例の状況となっている。未加入者には引き続き参画を打診していく方針。

 三角地帯の再開発計画は、ユアーズホテルフクイ(同市中央1丁目)の建て替えを核としている。福井銀行の主導の下、同ホテル周辺の地権者の協議会が昨年6月に発足。同10月に検討対象を三角地帯全体(約8300平方メートル)に広げ、事務局の福井銀が地権者の合意形成を進めてきた。

 「駅前電車通り北地区市街地再開発準備組合」の名称で29日夜、設立総会が市内のホテルで開かれ、理事に地権者7人を選出。理事長にはユアーズホテルフクイの市橋信孝社長が就いた。事務局は、協議会に引き続き福井銀が務め、森ビル都市企画(東京)が事業アドバイザーに入る。

 関係者によると、三角地帯全体の地権者約50人のうち、発足段階で準備組合に加入したのは、ホテル周辺を中心とする約6割。面積としては7割前後とみられる。今後は理事ら賛同する地権者が主体となり、未加入者の意向をくみながら、計画の調整と加入者増を図っていく。

 三角地帯の一部エリアでは、以前から別の再開発が計画されていた経緯があり、未加入者の一人は取材に対し「再開発自体には前向きだが、今の構想では採算性が成り立たない」と指摘。事業規模の見直しなどを参画条件に挙げる。「精密な事業プランが示されていない」とする別の地権者も計画に距離を置いている。

 準備組合が目標とするのは、2023年春の北陸新幹線県内延伸までの開業。終了後に記者会見があり、市橋理事長は「駅前のにぎわいをつくるのはこの機会以外にない。地区内の権利者の合意形成を一層高めつつ、一体的な整備を目指す」と述べた。

 ホテルとオフィスの複合ビルなど3棟で構成する基本構想案は再度議論されることになるが、事務局は「事業候補者がそろい実現可能性のある計画」と強調。オフィス事業を予定するゲンキー(本社坂井市)社長の藤永賢一理事は「福井のビジネスを活性化させたい」と意気込みを語った。

 準備組合には、響のホールの土地を所有する市と、建物を所有する市の第三セクターまちづくり福井も加入した。中心市街地の活性化を進める立場から、事業参画後の役割を探っていく。
 

関連記事
あわせて読みたい