放鳥が決まったコウノトリ2羽=12日、福井県越前市の第1ケージ(県提供)

 福井県が越前市白山地区で飼育する国の特別天然記念物コウノトリの放鳥に向けた県定着推進会議が25日、県庁で開かれた。5月にふ化した幼鳥2羽を白山地区の安養寺町で9月下旬から10月上旬に放鳥することを決めた。

 2羽は5月14、16日に誕生し、ともに雄だった。1970~71年に同市白山・坂口地区に滞在し、保護されたくちばしの折れたコウノトリ「武生(コウちゃん)」の孫に当たる。

 会議には専門家ら8人が出席した。事務局を務める県自然環境課は放鳥場所について、人工巣塔があり、休耕田ビオトープやドジョウの養殖池など豊かな餌場環境がある白山地区の安養寺町が適していると説明。2羽が暮らす第1ケージから北東に約2・5キロ離れており、同ケージ近くで営巣している野外ペアの縄張り(半径2キロ)にも影響がないとした。

 時期は餌を取りやすい稲刈り後の9月下旬~10月上旬とし、木箱に幼鳥を入れてケージ外で放す方法「ハードリリース」を採用する。県内では2015年に白山地区菖蒲谷町で、16年は隣接する坂口地区湯谷町で合わせて4羽放鳥している。

 幼鳥2羽は、兵庫県立コウノトリの郷(さと)公園(同県豊岡市)で飼育されている武生の“一人娘”「紫」(23歳)が産んだ卵を、白山地区で飼育している「ふっくん」「さっちゃん」ペアが温め、ふ化させた。県は2羽の愛称を28日まで募集している。

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