30日からの販売車の運行に向け、商品の陳列などを確認するスタッフ=福井市のワイプラザグルメ館新保店前

 食品スーパーなどを展開するヤスサキ(本社福井市新保北1丁目、安崎昌治社長)は、30日から移動販売事業を始める。販売車を運行し、高齢などでスーパーに行くことのできない「買い物難民」を支援する。本社に隣接するワイプラザグルメ館新保店の周辺地域の約120世帯を皮切りにスタートし、県内の同社スーパーを拠点に対象地域を広げていく。

 高齢化が進む中、買い物に行けない人は増加傾向にある。経済産業省の推計では、全国で約700万人の買い物弱者がいるとされ、今後も増える見込み。同社は高齢者らの不便を解消し、買い物も楽しんでもらおうと新事業に乗り出すことにした。

 全国で移動スーパー事業を展開する「とくし丸」(徳島市)と業務提携し、とくし丸の販売車を導入した。軽トラックの販売車は新保店を拠点に、要望のあった約120世帯を訪問する。

 訪問頻度は1世帯当たり週2回。生鮮食品、総菜、パン、日用品など約1200点を取り扱い、1点あたり店頭価格に10円上乗せして販売する。利用者の希望する商品にもきめ細かく対応する。販売スタッフは高齢者世帯の見守りも兼ねる計画で、30日に福井市と協定を締結する。

 ヤスサキは今後、販売車を増やして県内計11店舗の同社スーパーを拠点に移動販売を展開する考えで、販売車の運行を委託する事業主を募っている。同社の担当者は「移動スーパーのニーズは高まっており、社会貢献と位置付けて進めていく。商店街の半径300メートル以内にある世帯には販売車が行かないなど、地元商店との共存も目指す」と話している。

 移動販売は、県内では県民生活協同組合や一部のJA、池田町の第三セクター「まちUPいけだ」、越前市のセブン-イレブン越前粟田部店などが実施している。

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