福井駅(奥)方面に向かい、工事が進むえちぜん鉄道の高架=22日、福井市西開発1丁目上空から日本空撮・小型無人機ドローンで撮影

 福井県のえちぜん鉄道の高架工事がピークを迎えている。勝山永平寺線と三国芦原線の橋桁が福井市の福井口駅付近で合流し、南の福井駅方面に向かって緩やかなカーブを描いている。高架上の真新しいレールは約65%つながり、敷設工事は10月末に完了する予定。来年4月ごろから試験走行が行われる。

 えち鉄の高架は勝山永平寺線約2・3キロと三国芦原線の約0・7キロの計約3キロ。JR北陸線、北陸新幹線の高架東側に位置する。県が福井駅付近連続立体交差事業の一環で整備し、福井しあわせ元気国体、福井しあわせ元気大会(全国障害者スポーツ大会=障スポ)が開かれる前の来夏の供用開始を目指している。

 県都市計画課によると、橋桁は今年6月に全てつながり、高架上の電柱設置は7月末に完了した。防音壁の整備も8月26日に終える予定。

 レールは、高架上の約3キロと、福井口駅北側にある車両基地への引き込み線約250メートルの計約3・25キロが敷設される。既に福井口―福井間の約2・1キロでレールが敷かれ、現在はこのうち約300メートルの基礎工事に作業員らが連日汗を流している。駅舎の整備が進む福井駅や新福井駅付近では、「バラスト」という砂利とまくら木の上に、真新しいレールがくっきり浮かび上がるように敷設されている。

 福井口駅北側のレール敷設工事は9~10月に実施する。このほか、線路の切り替えを行う「分岐点(ポイント)」と呼ばれる高架上の装置が冬季にも確実に作動するよう、消雪用の散水配管工事を来年2~3月に行う。車両に送電するための架線は来春からの試験走行前に設置される。

 高架工事中、えち鉄は北陸新幹線福井駅部約800メートルの高架を間借りして走っている。来夏のえち鉄高架での運行開始後、県は新幹線福井駅部につなげていた約200メートルのスロープや橋脚、仮駅ホームなどを撤去して更地に戻す。その後、福井駅北側の新幹線高架工事が本格化する。

 福井駅北側のえち鉄高架区間の踏切で唯一残っている清川は、高架での運行開始に合わせてなくなる。えち鉄高架と交差する車道、歩行者専用道は19路線となり、事業前の5路線から大幅に増える。

 県都市計画課の小野田利宏課長は「市街地の東西交通円滑化の早期実現とともに、北陸新幹線の延伸工事にスムーズに移行できるよう、一日でも早く完成させたい」と話している。

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