小学生のころからの夢をかなえ学芸員として活躍する出口さん=8日、福井市自然史博物館

 小学生のころから生き物に興味を持ち福井市自然史博物館に通い続けた男性が、学芸員になる夢をかなえ今春から同博物館で活躍している。「自然の良さを伝え、福井で理科好きの子どもたちを増やしたい。自然に興味を持ってもらえるような展示やイベント企画にも力を入れたい」と意気込んでいる。

 「学芸員になるなら自然史博物館と決めていた」と笑顔を見せる出口翔大さん(28)=福井市。大の虫好きで、小学4年生から同博物館で自然について学ぶ「ジュニア教室」に参加し、葉脈の標本を作ったり、化石を発掘したりと生き物への知識を深めていった。

 そのころに出会った学芸員の存在が同博物館の学芸員になりたいと思ったきっかけだという。自然の良さや面白さを教えてくれ、どんどん引き込まれていった。ジュニア教室でバードウオッチングを体験し、鳥に興味を持ち始めた。高校生になってからは同博物館のボランティア活動の「骨部」で動物標本を作ったり、野ネズミの調査をしたりした。新潟大時代は国内や旅行で訪れたトルコや台湾、ベトナムなどで鳥を観察したという。

 大学卒業後、一度は企業に就職したが学芸員の夢を諦めきれず4カ月で退社し、採用試験に臨んだが不合格。さらに知識を深めようと大学院に進み、鳥の生息環境を守るための研究に没頭した。

 現在は同博物館で生き物の標本整理や、小学生との観察会にいそしむ。学芸員としての道を歩み始めたばかりだが、「ヨタカ」の観察のため夜の山へ出かけるなど野鳥への愛は誰にも負けない。「鳥のことは任せてください」と目を輝かせる。

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