セラピー犬の認定を受けたハイルと山口さん=福井市

 福井市の山口博通さん(64)の愛犬ハイルがこのほど、人の心と体を癒やすセラピー犬の認定を受けた。今後、福祉施設などで入所者と触れ合い、ストレス軽減などアニマルセラピーに取り組む。山口さんは「病気や孤独に苦しむ人を救える犬になれれば」と話している。

 ハイルはドイツシェパードの4歳雄。日本警察犬協会の登録犬でもあり、同協会主催の全国大会で2年連続のベスト8に輝いたことがある。

 山口さんは、シェパードを飼うのはハイルが3匹目で「2頭目も優秀だったが、攻撃的な性格で世話が大変だった。おとなしい犬を探していた」と話す。愛知県の警察犬訓練所では、ほえたり、かみついたりする攻撃訓練は行わず、しつけとしての服従訓練や特定の人を探す追及訓練を徹底的に行った。

 国内に複数の認定団体がある中、6月にNPO法人日本アニマルセラピー協会(神奈川県)の試験を受けた。ハイルは福井を訪れた同協会の高松雅行理事長に服従訓練の成果を披露したり、触れ合ったりした。「知らない人にほえない、触られても嫌がらない」など適性を審査され、北陸3県では第2号の合格となった。全国では約700匹が認定されている。

 高松理事長は「セラピー犬は心の癒やしから病気の治療まで、幅広い効果があると医学的に証明されている。福祉施設や病院からの依頼も増えた」と話す。しかし海外に比べ日本の取り組みは遅れているのが実情で、犬と一緒に行動するアニマルセラピストの人数が足りていない。高松理事長は「山口さんのような犬を大好きな人がセラピストになって、北陸でもセラピー犬を普及させてほしい」と話していた。

 全国大会の成績などで優秀さは折り紙付きのハイルだが、小型犬にほえられて逃げたり、朝に山口さんの寝ているベッドに入ったりするかわいらしい一面もある。山口さんは「ハイルはとても穏やかで優しい性格。多くの人の癒やしになれると思う」と期待を込めた。

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