今年のアカデミー賞は、ハリウッドの天才若手監督と呼ばれているデイミアン・チャゼルが映画『ラ・ラ・ランド』が多くの賞を受賞してミュージカル旋風を巻き起こしました。そして今年の夏は、なんと現役の中高生たちが作り上げたミュージカル映画が劇場公開されます。

 本作の舞台となるのは、第二次世界大戦中に空襲で焼け落ち、新たな校舎にて生まれ変わった山口県下関にある梅光学院という学校。42歳から映像制作を始めたサラリーマンの柴口勲監督が、この学校の生徒40名とともに作った作品です。助監督、照明、録音など柴口監督を除くすべての撮影スタッフ、キャストは一カ月間のワークショップを経験した中高生たち。もちろん、ハリウッド映画や大きな配給会社で作られた日本映画を見なれている人にとってみれば、撮影技術だって素人ぽく映ると思います。でも、私には作品の中に流れている中高生たちの「熱」がビンビン伝わって来ました。すごいね中高生! やれば大人も顔負けのことができてしまうんだから。実際に高校2年生の息子を持つ私からすると、奴らを「本気」にさせることって並大抵のことでは難しい。彼らの持つポテンシャルを最大限に引き出した柴口監督は本当にすごい。

 何よりも私がびっくりしたのは、『ラ・ラ・ランド』も顔負けの素晴らしい劇中歌の数々。なんとこの曲もすべて彼らが作曲したのだとか。サントラが欲しい!って熱望するほど彼女たちの素晴らしい歌声に感動しきり。日本映画界に新たな希望を感じさせる、とても斬新な作品だと思います。★★★★☆(森田真帆)

監督:柴口勲

出演:正司怜美、福田麗、平島咲良、江藤心愛、吉田玲、岡本ゆうか

8月12日から全国順次公開

関連記事
あわせて読みたい