プルサーマルのMOX燃料を契約する関西電力高浜3、4号機=福井県高浜町

 関西電力は31日、福井県高浜町の高浜原発3、4号機用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料16体ずつ計32体分の製造契約を結んだと発表した。MOX燃料の製造契約は東京電力福島第1原発事故後、全国で初めて。発電所での受け入れまで2~3年程度かかる見通し。

 契約先は原子燃料工業(東京)。燃料を製造するのは同社が同日付で委託契約を結んだフランスのアレバNC社。価格は非公表。関電は「MOX燃料を使うプルサーマル発電は着実に進めていく必要がある。安全最優先で計画を進めていきたい」としている。

 関電は2008年に2回、計48体の製造契約を結んでおり、今年3月に製造を全て終えた。継続的にプルサーマル発電を行うため、追加契約は不可欠だった。関電は「諸条件が整ったため、契約に至った」とした。

 関電は国内外に8・7トンのプルトニウムを保有しており、今回の32体で約960キロを利用する。今後、書類審査と製造業者への監査を実施し、問題がなければ輸入燃料体検査を原子力規制委員会に申請する。過去の事例を見ると、契約から申請までは最短で10カ月。申請から製造開始までは1カ月必要という。

 日本は核兵器の材料となるプルトニウムを利用目的なく持たないことを国際公約している。高速増殖原型炉もんじゅ(敦賀市)の廃炉決定で現在、プルトニウムの主な利用手段である高速炉の開発方針が見通せないため、プルトニウム消費は当面、プルサーマル発電が主力になる。

 製造契約は同日、福井県と高浜町、近隣自治体に連絡した。県は「民間の契約なのでコメントすることはない」としている。

 MOX燃料の製造過程では、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)が発生し、国内に返還される。その最終処分場は決まっておらず、政府は処分場になり得る地域を示した「科学的特性マップ」を28日に公表したばかり。

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