長崎原爆の惨状を伝える被爆資料や写真パネルが並ぶ戦争・原爆被災展=31日、福井県敦賀市役所

 8月9日の長崎原爆の日を前に、被爆資料や写真パネルで原爆の悲惨さを紹介する「長崎 戦争・原爆被災展」が7月31日、福井県敦賀市役所で始まった。長崎市が全国各地で毎年開いている巡回展で、福井県内開催は初めて。熱線を受けて火ぶくれした瓦、原爆投下翌日に撮影された爆心地付近の写真など9点を展示。11月まで敦賀市内で会場や展示物を変え、ロングランで開く。いずれも無料。

 敦賀市主催、長崎市共催。長崎原爆は1945年8月9日午前11時2分、米軍のB29爆撃機が投下したプルトニウム型爆弾「ファットマン」が上空約500メートルで爆発。爆風や熱線、火災などで同年末までに約7万4千人が死亡した。前日の8日は、ファットマンと重さ、形状が同じ「模擬原爆」が敦賀市の東洋紡績敦賀工場に投下され、動員学徒を含む33人が死亡。模擬原爆はB29の原爆投下訓練だったとされる。

 展示は市役所1階ロビーで、長崎原爆資料館の所蔵資料。写真パネルは、黒く炭化した死体が転がる爆心地付近の風景、負傷した弟を背負い親を捜し求める兄の姿など4枚。被爆2カ月後に撮影された山王神社の通称「片足鳥居」の写真もある。

 被爆資料は、爆心地から約500メートルにあった浦上天主堂の被爆したれんがなど5点を展示。天主堂はわずかな壁の部分を残して崩壊し、カトリック信者約8500人が亡くなったという。爆心地付近から出土した瓦は、原爆の熱線により表面が溶けて泡立った当時の様子が分かる。

 市役所での展示は8月18日まで。8月19日~31日と、9月9~10月1日は市立博物館で展示内容を変えて開く。

 11月5日が同展のメインとなり、市プラザ萬象では、11時2分を指したまま止まった時計、被爆者の衣服、写真パネルなど100点以上が並ぶ。市立図書館では長崎の被爆者による体験講話会が開かれる。

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