首相官邸を出る稲田防衛相=27日午後

 稲田朋美防衛相は27日、閣僚を辞任する意向を固めた。南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題に関する特別防衛監察の結果を28日に公表するのに合わせ、防衛省トップとして混乱を招いた責任を取る。黒江哲郎事務次官、岡部俊哉陸上幕僚長の事務方、陸自両トップが辞任することも分かった。内閣支持率下落が続く中、安倍政権へさらなる打撃となるのは必至だ。民進党などは安倍晋三首相の任命責任を追及する。

 稲田氏は27日午後8時10分ごろ、防衛省から退庁したが、記者団の質問に答えることなく無言だった。

 安倍内閣の閣僚辞任は2012年12月の第2次政権発足以降6人目。第3次政権では、今年4月に失言で復興相を辞めた今村雅弘氏に続き4人目となる。

 PKO部隊の日報を巡っては「廃棄済み」とした陸上自衛隊にデータが残っていたことが3月に判明。稲田氏は隠蔽体質の改善へ意欲を示していたが、2月に陸自保管の非公表方針を了承していたことが政府関係者の証言で明らかになった。稲田氏は事前了承を否定している。野党は、日報の組織的隠蔽を了承していたとして即時罷免を求めていた。

 稲田氏はほかにも、東京都議選中に自民党候補を応援する集会での自衛隊の政治利用と取られる発言をして非難された。学校法人「森友学園」の訴訟を巡っては、関与を否定した当初の国会答弁を一転させ、謝罪に追い込まれた。

 稲田氏は12年12月に第2次安倍内閣の行政改革担当相として初入閣。14年9月に自民党政調会長に抜てきされ、昨年8月に女性で2人目の防衛相に就任した。
 

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