敦賀―武生商業 3回表敦賀無死一、二塁、細川生羽が先制の右前適時打を放つ=福井県営球場

 【全国高校野球選手権福井大会準決勝・敦賀4―3武生商業】

 三回の先制も、九回のピンチも、常に笑顔を貫いた。序盤の4点を死守し、全員野球で18年ぶりに甲子園へ王手をかけたナインに、吉長珠輝監督は「一人一人が自分の役割を果たしてくれた」とたたえた。

 攻撃しているのは、打席に立っている選手だけではない。「ベンチにいる全員で声を出したからこそ、相手を圧倒できた」(景山徳馬主将)。

 三回は櫻井虎太郎、神田大志が四球を選び無死一、二塁。続く細川生羽は「自分の仕事は次の田邉へつなぐこと。甘いカーブを狙う」との言葉通り、ベルト付近のカーブを右前にはじき返し先制した。田邉愛斗も「カウントを稼ぐ直球を打つ」と、外角の直球を右前へ運ぶ2点適時打を放つ。「深山の負担を減らせたかな」と笑顔で振り返った。

 九回、徐々に点差を縮めらる展開。マウンドに集まり、ユニホームの裏に刻まれた“ありがたい”を握った。支えてくれた人に感謝の意を表した刺しゅうだ。ナインが気持ちを落ち着かせると、それに応えるように深山航が最後の打者を三振に切って取った。「いろんな人たちの思いを背負っている。負けるわけにいかない」と景山主将。恩返しに燃える古豪敦賀。復活の舞台は整った。

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