第99回全国高校野球選手権福井大会準決勝・敦賀―武生商業 9回裏武生商業無死一、二塁、前澤佑哉の適時二塁打で生還した内田和希=26日、福井県営球場

 【全国高校野球選手権福井大会準決勝・敦賀4―3武生商業】

 敗色濃厚、4点を追う九回裏。敦賀エース深山航の前に淡泊な攻撃を繰り返していた武生商業打線が、目を覚ました。先頭の内田和希が左前打で出塁。武商劇場が幕を開けた。

 主砲の城野達哉は四球を選び、雄たけびを上げて一塁へ。続いたのは先発の右腕エース前澤佑哉。試合序盤、制球が定まらず失点を重ねた。挽回したい気持ちがバットに乗り移ったか、左中間を破る適時二塁打。この日チーム初となる長打で、内田はヘッドスライディング生還、両腕を突き上げ歓喜した。3点差に縮まり、なお無死二、三塁。

 西川諒の大きな中飛は、三走城野が生還するのに十分。2点差に迫った。池川怜侍のゴロで走者進塁、宮川侑豊が右前へ運び1点差となった。同点の生還を託された代走山下雄大が一塁へ向かった。

 まだ終わらない。途中出場の2年生、宮迫竜也に2打席連続となる安打が飛び出し2死一、二塁。ついにサヨナラの走者が出塁し、応援席のボルテージは最高潮に達した。

 この日2安打の主将、野村健吾は三振に倒れた。大逆転はならなかったが、打者8人で長短4安打の猛反撃。準々決勝で敦賀気比を倒したチーム力を見せつけた。

 八回まで安定感を発揮していた敦賀の深山は、どうにか危機を乗り切った。勝利の瞬間に笑顔はなく、安堵と疲労が入り交じった表情を見せた。

関連記事
あわせて読みたい