(C)2017「東京喰種」製作委員会 (C)石田スイ/集英社

 累計発行部数2300万部を超える石田スイの同名人気コミックを映画化したホラーアクション。監督は本作が初の長編映画となる期待の若手・萩原健太郎、主演は窪田正孝が務めます。

 最近は、アニメや漫画の実写化がとても多くて、その度に原作ファンからはブーイングを聞きます。でも「百聞は一見にしかず」とはこのことでしょう。

 原作を読んだことがない私は、原作ファンの友人ライターとともに試写に行ったのですが、二人とも鑑賞後「フーッ」と大きなため息をつくほど本作の迫力にすっかり呑まれていました。友人の感想は「これはやられた」、私はすぐさま原作を購入。この世界観に見事にハマってしまいました。

 人の姿をしながらも、人を食べなくては生きていけない宿命を負った<グール=喰種>たち。人の心を持ちながらも、人から嫌悪され、人を食べなければいけないことに苦悩する彼らの気持ち。窪田演じる主人公の金木は、ある事故がきっかけで半分がグール、半分が人間という特異な体質になったことで、人間の頃は脅威でしかなかったグールたちの本当の苦しみを知ることになります。映画では各々のキャラクターが抱える葛藤をきちんと描いており、特に突然グールとなってしまった金木を演じる窪田が見せる凄まじい演技は圧巻です。

 エグいシーンも全く妥協せず、思わず目をそらしてしまうほどの描写もありつつ、アクションシーンはリアルなCGでど迫力! そして、音楽は「マトリックス」シリーズのドン・デイヴィス、特殊音響効果には「ゼロ・グラビティ」のニコラス・ベッカーが参加。センスあふれる音楽と、音響がこの映画をさらに盛り上げています。海外の毒舌なアニメファンをうならせたと話題の本作、私の期待を大きく上回った演出に驚きました。★★★★★(森田真帆)

監督:萩原健太郎

出演:窪田正孝、清水富美加、鈴木伸之

7月29日から全国順次公開

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