第99回全国高校野球選手権福井大会準々決勝・啓新―福井商業 延長11回裏福井商業2死二、三塁、捕逸でのサヨナラ勝ちに喜ぶ福井商業ナインと、うなだれる啓新の牧丈一郎(左手前)=22日、福井フェニックススタジアム

 【全国高校野球選手権福井大会準々決勝・福井商業2ー1啓新】

 171球を投げ抜いたエースの気迫がサヨナラの歓喜を呼んだ。福井商業の右腕石本太一は途中で足をつりながらも、11回を10安打1失点。「僕が折れたら、みんなが折れてしまう。粘ってしっかり投げられた」と大粒の汗をぬぐい、大黒柱が胸を張った。

 三回以降、毎回走者を背負う苦しい投球だった。六回の走塁で足をつり、抱えられてベンチに運ばれた。それでも「降りるわけにはいかない」とマウンドに立ち、要所を締め続けた。

 八回に1―1の同点とされたが、九、十一回はともに2死二、三塁で相手エース牧丈一郎との対決。「牧もいい投手だけど、自分も真っすぐに自信がある。強気でいった」。全て切れのある直球勝負でいずれも内野ゴロに仕留めた。

 「ここまできたら気持ちの勝負」と米丸友樹監督。チームに度重なる治療中断があったが、集中力を保ち続けた。次の回に備え、キャッチボールをしていた十一回、まさかの捕逸でサヨナラ勝ち。石本は「粘りが報われた」と笑みを浮かべた。

 昨夏の福井大会は決勝で先発して1点差で敗れ、甲子園出場を逃した。悔しさをバネに挑む最後の夏。2日連投で2試合連続完投を果たした。「連投が課題と言われるが、できるところを見せたい」。強気のエースがフル回転を誓った。

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