「これからも社会を映すドラマを書きたい」と話す池田有佳里さん=東京都港区

 テレビ朝日の新人シナリオ大賞にこのほど、福井市出身の池田有佳里さん(44)=東京都在住=の「ヒマワリの向いていない方」が選ばれた。シナリオを書き始めて約20年という池田さんは、「これからも社会を映し出すようなドラマを書きたい」と意欲をみせている。

 同大賞はこれまでに多くのシナリオライターを輩出、今年で17回目。今回は1544編の応募があった。

 「ヒマワリの―」は、人を殺した男性と家出した少年が出会った日に大震災が発生。少年の生き直し、男性の思いなどをロードムービー風に描いた作品。2時間ドラマ仕立て、原稿用紙約60枚の分量。

 近年はドラマ化の確約はされないというが、選考委員からは「震災はなかなか勇気のいるテーマ設定。登場人物がよく考えられ、よく練られた作品」と評価された。

 池田さんは福井県立藤島高から立教大文学部に進んだ。松竹シナリオ研究所で勉強し、22歳ごろからシナリオを本格的に書き始めた。大手新聞社の編集アシスタントなどを務めながら2002年に社団法人シナリオ作家協会の新人コンクール・大伴賞にノミネートされたほか、10年にTBS連ドラ・シナリオ大賞に入選した。

 自身の作風について「1人の人間の生き方を真摯に見て、その生き方が現れるシーンを拾って紡いで作品を書いている」という池田さん。「作品が1本でも映像化されることを目指している。最近は漫画や小説の原作をドラマにするものも多いが、社会を映すオリジナルの脚本にこだわりたい」と話している。

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