国の特別天然記念物タンチョウを飼育している福井県鯖江市西山動物園は21日、人工ふ化で誕生したひな1羽を報道陣に公開した。


 同園によると、国内で人工ふ化によるひなの誕生は、岡山県総社市の「きびじつるの里」で2005年に生まれて以来4年ぶり。県内では初めて。


 ひなは、今年1月からペアになった雄マツと雌ジンジン(京京)の間に生まれた。同園によると、5月25日に卵2個を確認し、無傷の1個をふ卵器に入れてふ化を待った。6月24日に卵のひび割れの間から鳴き声が聞こえ、同28日に誕生した。


 ひなは頭からつめ先まで体長約30センチ、体重は約400グラム。性別は判明していない。非公開の飼育舎で育てられており、小魚やミツバ、コマツナなどを与えられている。公開時、飼育員から餌をもらったひなは元気よく食べたり「ピーピー」と鳴き、愛らしい姿で動き回っていた。


 タンチョウは成鳥で体長約1・2メートルほどになる。北海道釧路湿原や中国北部、シベリア東南部などに生息。同園は1985年に中国からジンジンの寄贈を受け、飼育や繁殖に取り組んできた。これまでは親が卵を割ったり、無精卵だったため成功しなかった。


 担当飼育員の中嶋公志さんは「初めてのことなので不安はあるが、元気に育てたい。レッサーパンダに負けない人気者になってほしい」と話している。一般公開は今秋を予定しており、今後時機を見て名前を募集するという。

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