北陸新幹線小浜・京都ルートの効果や課題について講演する江川誠一講師=29日、福井県立若狭図書学習センター

 北陸新幹線小浜・京都ルートの効果と課題を探る講座が29日、福井県立若狭図書学習センター(小浜市)で開かれた。福井県立大地域経済研究所の江川誠一講師が「京は遠ても19分」と題して講演。「小浜を中心として嶺南に強烈な追い風が吹く」とする一方で、開業時期の前倒しの必要性や、域外資本の流入に対する備えといった課題も指摘した。

 福井ライフ・アカデミーの「ふるさと未来講座」の一環。一般市民や行政関係者ら約60人が受講した。

 江川氏は小浜・京都ルートのポイントとして小浜が高速交通幹線網に組み込まれ京都まで19分、新大阪まで34分でつながることを挙げ「産業と生活の両面で、関西との交流や一体化が進む」と指摘。歴史的につながりの深い京都と隣駅になることで「小浜市をはじめ嶺南にとって相当の底上げになる」とした。

 一方で開業想定時期(2046年度)については「約30年後では遅すぎて(嶺南経済が)持ちこたえられない。早期着工と工期短縮に向けた工夫が求められる」と述べた。また新幹線開業による裏返しの影響として▽域外資本の流入による経済競争▽無秩序な乱開発▽景観や生活環境の悪化—などを挙げながら「追い風を短期で終わらせず、過度な商業主義によって既存の魅力が陳腐化しないよう留意しておく必要がある」と訴えた。

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