敦賀気比―福井工大福井 9回表敦賀気比無死二、三塁、草崎栄介の左前打と敵失で三走に続き二走の上中尾真季(中央)が生還し、6―5と逆転する=17日、福井県敦賀市総合運動公園野球場

 【全国高校野球選手権福井大会2回戦・敦賀気比12ー5福井工大福井】

 土壇場で敦賀気比の逆襲を見た。強打の福井工大福井を相手に2点を追う九回、打者13人で7安打を集中。9点を奪い、一気に試合をひっくり返した。東哲平監督は「秘めていた力を出してくれた。やっと爆発した」と目を細めた。

 六回に2本塁打を浴び、0―5と苦しい展開だったが、「逆にあれで吹っ切れた。振らないといけないことを思い出してくれた」と東監督。強烈なパンチ2発を食らい、眠っていた打線が目覚めた。

 七回に1点を返し、八回に阪口竜暉が先発氏家拓海から中越えにソロを放つと、杉森圭輔は代わった摺石達哉から左翼席へ運んだ。2年生の2者連続ソロ本塁打が反撃ののろしとなった。

 春以降、打撃を買われて4番に抜てきされた阪口が「打席の前に上中尾(真季)さんに言われた通りフルスイングした」と言えば、杉森は「代わりばなをたたけばチームに勢いがつくと思った」。振り切る打撃で流れをつかみ、九回は先頭打者の四球を皮切りに大迫宙から4連続長短打。その後も攻撃の手を緩めず、スコアボードの九回に「9」を刻んだ。

 春の県大会は1回戦で敗れたが、打撃力を磨き、「春とは別チームになった」(東監督)と手応えを得て臨んだ今大会。大一番でライバルを打ち砕き、東監督は気を引き締め直してこう言った。「これで終わりじゃない。ここからが始まりだ」

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