第99回全国高校野球選手権福井大会1回戦・北陸―坂井 9回裏、サヨナラ勝ちを決め喜ぶ坂井ナイン=敦賀市総合運動公園野球場

 【夏の高校野球福井大会1回戦・坂井2―1北陸】 雪辱の思いを乗せた力強い打球が、右中間を深々と破った。同点の九回、坂井の1番吉田温郎が殊勲のサヨナラ打。一塁走者が歓喜のホームを踏んだ瞬間、ベンチを飛び出したナインが頼りになる主将を迎え入れた。川村忠義監督は「去年負けていたので、絶対ものにしたかった。よく勝った」と声を弾ませた。

 北陸は昨夏の福井大会準決勝で敗れた相手。その試合に出場した吉田は「自分のエラーから失点して負けた」と悔しさを持ち続けた。「練習量はチーム一」と川村監督。九回の打席は、左腕若泉の甘い変化球を見事にとらえた。値千金の一打に「先輩の借りも、自分の借りも返せて良かった」と笑顔が戻った。

 しびれる試合でサヨナラ勝ちを呼び込んだのは、左腕吉川大翔の粘り強い投球だ。「ピンチのときこそ抑える」と前半は走者を置いた場面で本領を発揮した。六回に先制を許したが、甲子園メンバー5人が並ぶ北陸打線から10三振を奪い、1失点完投した。

 我慢のエースに吉田は「頑張って投げていたので打撃では自分が決める」といっそう奮起した。1回戦屈指の好カードを劇的に制し、弾みがつく1勝だ。手応えをつかんだ川村監督は「一戦一戦、目の前の敵を研究して勝っていく」と力を込めた。

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