1人1日当たりのごみ排出量の推移

 2015年度の福井県内のごみ排出量は県民1人1日当たり891グラムで、14年度(894グラム)から3グラム減ったものの、15年度までの目標だった840グラムを達成できなかった。排出量は年々少なくなる傾向だが、近年は削減幅が鈍化。13、15年度の排出量は全国平均を上回った。思うように対策が進まない状況に、新たにごみ処理の「有料化」を検討する自治体も出始めた。

 ■現実的数字

 県は11年3月に改定した県廃棄物処理計画で、15年度までに840グラムに減らす目標を掲げた。燃えるごみの大部分を占める食品や紙類の対策に力を入れ、「おいしいふくい食べきり運動」を展開したり、市町と連携して自治会などの集団回収強化に取り組んだりした。

 実際には11年度(912グラム)から21グラム減にとどまり、25・7%を目標にしていたリサイクル率も16・1%と大幅に下回った。県循環社会推進課の担当者は「人口減少もあって家庭ごみの削減は一定の成果があったが、事業所のごみが課題になっている。福井県は中小企業が多く、分別が適切に行われない場合があり、景気の動向にも影響される」とみている。

 5月下旬に県庁で開かれた「県ごみ減量化推進会議」で、出席した市町の担当者からは「草木の持ち込みが多い」(大野、勝山市)、「大学の新入生に分別を浸透させるのは難しい」(永平寺町)、「観光客のごみの影響を受けやすい」(美浜町)と、対策の難しさを指摘する声が相次いだ。「分別を厳しく徹底しているが、定住促進のマイナスにもなっている」(越前市)との意見もあった。

 昨年3月に見直した新たな県廃棄物処理計画では、20年度までに863グラムの目標を掲げた。前計画から後退とも捉えられるが、県安全環境部の宇野義規企画幹(循環社会推進)は「従来は直近の県内の減少幅から見込んで目標を設定していたが、今回は国が基本方針で示した年間1・5%減に基づいて決めた。より達成しなければいけない現実的な数字」と説明する。

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