定例福井県議会は最終日の十三日、本会議を再開。議員提案の「県議会議員の政治倫理に関する条例案」を採決し、二十一年ぶりの記名投票の結果、賛成二十一、反対十八で可決、成立した。県議と二親等以内の親族がかかわる企業は、県の公共事業の請負を自粛するよう規定。都道府県議会では、最も厳しい内容となっている。

 各委員会の委員長報告で、議会運営委が同条例案を否決したと報告したのを受け、自民党新政会と県民連合の議員が「県議が県の請負から手を引くことは県民の信頼を得る上で必要」と反対討論。県議会自民党の議員が賛成討論で「開会直前に唐突に示され、十分議論できていない。より実効性の高い条例案を上程する」と主張した。石川与三吉議長を除く三十九議員が投票した結果、議運委での否決を覆した。

 同条例は第四条で、県議がかかわる企業が県発注事業の請負、業務委託の契約を辞退し、県民に疑念を抱かせることのないように努めると規定した。対象企業に▽議員、配偶者または二親等以内の親族が役員を務める▽議員が資本金を三分の一以上出資▽議員が顧問料などの報酬を受領―の三項目を挙げている。

 違反が疑われる場合は、定数(四十)の十二分の一以上の連署で議長に審査を請求でき、十人以内でつくる審査会を設置して審議する。施行は来年一月一日。

 同条例案は全国的に「政治とカネ」の問題が相次いだことから、第三会派の県民連合が第二会派の自民党新政会、公明党、緑風会、無所属の賛同を得て、計二十一人の連名で提出した。六日の議運委の採決では賛否同数となり、委員長判断で否決された。

 県議会事務局によると、全国の都道府県議会レベルで政治倫理条例を制定しているのは、三重、滋賀、長崎など五県あるが、本県の請負制限条項は最も厳しい内容という。

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