福井県立恐竜博物館は十一日、勝山市北谷町杉山の手取層群の白亜紀前期(約一億二千万年前)の地層から、国内最大級の恐竜骨化石を発見したと発表した。大きさや形状などから大型草食恐竜・竜脚類の上腕骨と推測され、上腕骨としては国内二番目の大きさになるとみられる。

 骨化石は七月四日、第三次発掘調査の準備のため掘削した岩石から見つかった。


 骨化石の露出部は長さ約二一センチ、幅約二五センチ。骨は岩石の中で、さらにつながっている可能性が高く、長さは約九○センチに及ぶとみられる。クリーニング作業で大きさが明らかになれば、上腕骨では三重県鳥羽市で見つかったティタノサウルス類の上腕骨約一一五センチに次ぐ国内二番目となる。


 竜脚類の骨化石は、これまでに鳥羽市と岩手県岩泉町、兵庫県丹波市でしか発見されていない。上腕骨に限れば岩手、三重に次ぐ三例目。今回見つかった骨化石を基に、恐竜を復元した場合の全長は十数メートルと推定されている。


 手取群層では、これまで竜脚類の歯や足跡の化石は発見されていたが、骨化石が確認されたのは初めて。割れた岩石の、もう一方の断面にも関節部が残っており、上腕骨が完全な形で取り出せる可能性もある。今後、国内のほか、中国やタイ、モンゴルなどアジア各国での発見例と比較研究することで、竜脚類の分類学的考察や移動分布の様子を解明する上での貴重な資料となりそうだ。


 この日県庁で記者会見した同博物館の東洋一副館長は「手取群層の発掘調査を始めて二十年。ようやく大きな骨の化石が発見され、感慨深い。十四日から始まる第三次調査に向け弾みがつく」と話した。


 今回見つかった骨化石は、八月一日から同三十一日まで同博物館ロビーで一般公開される。
 

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