現在の中学3年生が受験する県立高入試から実施される実用英語技能検定(英検)3級以上取得者への点数加算措置を巡り、福井県議会総務教育常任委員会が見直しを求める意見書案を可決したことに対し、森近悦治県教育長は7日、県議会予算決算特別委員会で「重く受け止めている」としたものの、「この時期に方針変更は難しい」と加算措置を見直さない方針を示した。一方で委員の指摘を「今後検討を進めたい」と述べ、来年度実施の入試以降は加算措置の手法の見直しも含め検討する考えを示した。

 野田富久(民進・みらい)、仲倉典克(県会自民党)両委員らへの答弁。

 森近教育長は委員会終了後の福井新聞の取材に、英検加算の公平性や、入試制度の継続性について委員会で指摘があったことを踏まえ、「そういったものも含めて検討していく」と述べた。

 審議では、英検には中学校で習わない内容が含まれているとし、塾通いは家庭によって経済的、地理的な格差が生まれ、公平性を欠くとした意見が多く挙がった。これに対し森近教育長は、話す力を重視した授業や放課後の個別指導で「塾に行かなくても中学校の指導で英検に合格する生徒は多数いる」と述べた。昨年度から全中3生に受検料の補助をしているとした。

 来春の入試で加点措置導入を見直さない理由について森近教育長は、今年6月の県内中学生の英検受験者が約2700人と、昨年6月の約600人から5倍近くに増えたことに触れ「高い目標に向かって努力した生徒や保護者の期待、何より生徒の意欲を減退させる」とした。

 委員から認識を問われた西川一誠知事は「英語は大事」とした上で「子どもたちに不平等とか不公平が起こってはいけない。あらゆる工夫をして行政の応援で直していく必要がある」と述べた。英検加算について「教育委員会で、子ども本位で十分議論する必要がある」との認識を示した。

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