面会交流後に、後片付けをする支援センターのスタッフ=5月、福井県内の幼稚園

 離婚したり長期間別居したりしている親が裁判所に、子どもとの「面会交流」の調停を求める申立件数が、福井県内で増えており、2006年の29件から16年は63件になった。15年には元調停委員や弁護士らでつくる「面会交流支援センター福井」(福井市)が立ち上がった。調停で面会交流が決まっても、親同士の対立で、実現できないケースがあり、関係者は「第三者を介した方が円滑にいくことが多い。子どもを第一に考えてほしい」と訴えている。

 ■食事がしたい

 「4日が空いているんですが…。できれば子どもと一緒に食事をしたい」。電話口の男性相手に、同センターの中川陽子代表(75)は「それじゃあ(午前)11時ぐらいで、お母さんに連絡しておきますね」と答えた。

 同センターは現在、6組の親子を担当。全て調停による協議離婚が成立し、面会交流も決められているが、実現できていなかったケースだ。

 面会交流には、センターのメンバーが出向き、子どもの受け渡しを行う。親権を持つ親の要望で、ずっと付き添うケースもある。元調停委員でもある中川代表は「同居する親は、面会している間に子どもが別居親側に取り込まれてしまわないか、という不安を抱えている」と話す。15年には、面会中の母が県内在住の女児を連れ去る事件があった。

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