天草市で発見された大型獣脚類の歯の化石

 福井県立恐竜博物館(福井県勝山市)と熊本県天草市は5日、同市にある約8千万年前の白亜紀後期の地層の石から肉食の大型獣脚類の歯の化石が見つかったと発表した。ティラノサウルス科の特徴と似ているという。九州西部では獣脚類の歯の化石がほかにも見つかっており、熊本県などの一帯で多様な大型肉食恐竜が生息していたことを裏付ける資料となる。

 県立恐竜博物館と天草市立御所浦白亜紀資料館の共同調査で、2014年10月に天草市天草町の姫浦(ひめのうら)層群・軍ケ浦(いくさがうら)層が分布する海岸で見つかった。

 化石は歯茎から上の歯冠部分で高さ42ミリ。採取された石にある痕跡から実際には歯は高さ56ミリ以上あったとみられる。歯の前後の縁にティラノサウルスなどの獣脚類の特徴となるギザギザの鋸歯(ぎょし)があることと歯の断面形状から、全長7メートルを超すゴルゴサウルスのような中型のティラノサウルス科の可能性があるという。

 九州西部からは時代の異なる地層から肉食性の獣脚類化石が相次ぎ出ている。14年に長崎市の地層(8100万年前)から国内最大の獣脚類ティラノサウルス科の歯を発見。熊本県では天草市と御船町でより古い地層(9千万年~1億年前)から種類の異なる化石が見つかっている。福井県立恐竜博物館では「重機を使った発掘作業は今回行っていないが、今後丹念に探していけばより多くの化石が見つかる可能性も期待できる」と話している。

 同館では15日から歯の複製を公開する。

関連記事