昨年の福井城址の桜ライトアップ(福井新聞紙面より)

■開花予想の舞台裏

 福井で気象観測が始まったのは明治30年であるから、今年で110年を迎えた。
また、桜の開花など生物季節観測については昭和28年に始められ、50年にわたる観測データが蓄積されている。

 平成8年から、ソメイヨシノの開花予想は気象庁で一括して行うようになった。植物観測は樹木を定めて行う。はじめは足羽山招魂社前広場への登り階段左側の木であった。平成8年以降は気象台構内の木を標準木としている。

 桜の観測種目は、実は各地で異なる。ソメイヨシノ(染井吉野)はオオシマザクラとエドヒガンザクラの交雑種であるが、全国的に分布しているので観測種目にしているが、北海道では一部を除いて「えぞやまざくら」、奄美大島以南では「ひかんざくら」が観測対象になっている。

 桜の花芽は前年の夏に形成され翌年まで休眠状態にあり、秋から冬にかけて一定の低温にさらされると休眠から覚めて開花にむかう。これを「休眠打破」と言う。
 
 予想開花日は、過去の開花日と気温のデータから予想式を作成し、これに、昨年秋からの気温経過と気温予報をあてはめて求めている。3月20日発表の今年の福井の開花予想日は3月29日となっている。

 気象に使う平年値というのは、西暦10年毎に計算し直される。現在は1971年から2000年までの値で、開花の平年は4月5日、満開は4月10日である。福井で一番早く咲いたのは平成14年3月26日、遅いのは昭和59年4月17日となっている。

■県内外のオススメ桜の名所

 県内の桜の名所は足羽山と足羽川堤防、丸岡城、芦山公園、金ヶ崎公園、小浜公園などである。県外をみると、奈良県吉野山はヤマザクラが下千本、中千本、上千本、奥千本と言われ、麓から頂上にかけて1ヶ月余り咲き続ける。

 ちなみに、日本3大桜の山梨県小渕沢の「神田の大糸桜」(エドヒガンザクラ)が樹齢1800年。岐阜県「根尾谷の淡墨桜」(エドヒガンザクラ)は樹齢1500年で、継体天皇のお手植えの伝承がある。福島県三春町の「三春の滝桜」(ベニシダレ)は、樹齢1000年といわれている。

 桜の種類は約100種あり、食用は唐美桜(カラミザクラ)と西洋美桜(セイヨウミザクラ)である。

 

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