■コーヒーを語る前に・・・

 私たちの住む福井県はいわずと知れた名水の里です。県内いたるところに名水が湧き出て、私たちの生活に潤いを与えてくれます。

 生命の源である水が清らかでおいしいことが、健康長寿・福井の礎と言ってよいでしょう。たとえそれが水道水であったとしても、豊かな自然のろ過機能があり、水質汚染の少ない水源から採水、浄水されていますので、比較的おいしく、安全な水が利用できるのです。

 コーヒーと水の関係についてですが、一杯のコーヒーの98~99%がなんと水なのです。コーヒー成分なんて、ちょこっとしか溶けていません。コーヒーの味を論じる前にお水(お湯)を知るべきだったのです。

 日本全土を地球儀で見てみると、骨のように中央に山脈がつらなり、国土の85%ぐらいが山で覆われているのがよくわかります。山から海まで傾斜が大きく、非常に大雑把に申し上げると、雨や雪解け水が地中深くしみ込む間もなく地表面近くを伝って海へ流れ出ます。

 そのため、ミネラルをあまり多く含まない軟水が多いのです。逆にヨーロッパでは石灰岩層を雨水がゆっくり流れますので硬水が多くなります。機会があれば硬水とエスプレッソコーヒーの関係をうんちくしたいと思います。

■抽出は沸かしたてのお湯で

 このように軟水に恵まれた福井県、日本では、お茶がまろやかに抽出でき、炊飯やお料理で素材本来の味を引き立たせてくれるのです。日本人の味覚の鋭敏さも基本の水にあるのではないでしょうか。

 さて、なぜコーヒーに軟水が適しているかですがもう少し申し上げます。水に溶け込んでいるミネラル分(マグネシウム、カルシウム、鉄分など)が多すぎると苦味、渋味が強くなります。特に、鉄分では風味が損なわれて抽出液が黒ずむことがあります。水道水はカルキ、塩素などを含みますので浄水してください。

 また、汲みたて、沸かしたての新鮮なお湯は二酸化炭素が十分含まれており、コーヒーがさわやかに抽出できます。コーヒー豆の焙煎度合い、挽き具合、鮮度にもよりますが85~90℃が抽出適温です。

 あくまでも官能所見ですが、使用した水の性格(硬い、やわらかいなど)がそのままコーヒー抽出液の風味に反映されると思います。

 次回のうんちくもご期待ください。

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