福井県勝山市の山岸正裕市長

 福井県勝山市の山岸正裕市長の自宅私有地で市が不適切な水路変更工事を行った問題で、市民グループが提出していた山岸市長に対する背任容疑での告発状を福井地検が受理したことが27日、関係者への取材で分かった。捜査を進め立件の可否を判断するとみられる。

 工事は2014年、水路の老朽化に伴い、私有地を横断していた旧水路約24メートルを土地の隅に付け替える形で行われた。工事費はその後の市の精査で約79万円だったことが分かっている。

 市民グループは、水路変更を行う際、市長が工事代金を自己負担せず、公共工事で行ったことで市に損害を与えたとして、今年3月に福井地検に刑事告発していた。

 告発が受理されたことを受け、山岸市長は「受理されたことは聞いている。告発は一般的に要件不備がなければ受理されるものと承知している。今後は検察の判断を待ちたい」とコメントした。

 水路付け替え工事では、工事に伴う手続きが公選法に抵触する恐れを担当課が認識していながら工事を完了させたとして、市は今年1月、山岸市長ら幹部4人を減給処分にしている。

 水路は元に戻す工事が行われ、山岸市長がこれまでにかかった工事費や市の調査事務費用などを合わせた309万5千円の損害賠償金を支払っている。

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