あん馬で優勝した杉野正尭(中央)、左は2位の梨本隆平、右は3位の内村航平=25日、群馬県の高崎アリーナ

優勝した杉野正尭のあん馬=25日、群馬県の高崎アリーナ

 体操の世界選手権(10月・モントリオール)代表選考会を兼ねた全日本種目別選手権最終日は25日、群馬県の高崎アリーナで決勝が行われ、男子あん馬で福井県立鯖江高出身の杉野正尭(すぎの・たかあき)=鹿屋体大=が初優勝を飾った。男子鉄棒は鯖江高出身の宮地秀享(みやち・ひでたか)=茗渓クラブ=が準優勝し、ともに代表候補に入った。

 杉野は、あん馬で手脚の長さを生かしたダイナミックな演技を見せ、14・750点をマーク。代表に決まっている内村航平(リンガーハット)らを抑えた。

 宮地は得意の鉄棒で離れ業を五つ成功させ、優勝した内村に次ぐ15・250点を出した。

 杉野と宮地は、男子平行棒で初優勝した田中佑典(コナミスポーツ)らとともに、8人の代表候補に名を連ねた。強化合宿の内容も踏まえ、9月上旬に最大4人の代表を選考する。

 ■長い手脚生かし美しく

 絶対王者の内村らを抑え、男子あん馬で杉野が表彰台の真ん中に立った。「優勝を狙って、つかみ取ることができた」。内村の横で満足げな笑みを浮かべた。

 「高校時代から人一倍こだわって練習してきた」という得意のあん馬。予選はミスが出て8位通過だったが、最初の演技者となった決勝は「思い切っていけた」。

 身長168センチ、体重59キロ。手脚の長さが際立つ美しい旋回など安定感抜群の演技を披露した。「いい出来栄えだった」と本人が言う通り、いきなり14・750点の好スコアをたたき出した。3位の内村を0・350点上回った。

 三重県出身で3兄弟の末っ子。兄弟はいずれも体操選手で鯖江高に進み技を磨いた。今回の種目別は、3人そろってあん馬に出場。「崩れかけても落ちないあん馬。修正能力には自信がある」という杉野が唯一決勝に残った。

 来年の福井国体では「ふるさと選手」として成年男子福井選抜の中心に期待されており、「あん馬でチームを盛り上げ、優勝に貢献したい」と頼もしい。世界選手権の代表候補にも入った。「チャンスが回ってきた。代表の座をつかみ、世界で金メダルを取れる選手になりたい」と宣言した。

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