福井市下馬中央公園に展示されている震災電車=23日、同市下馬3丁目

懐かしさを感じさせる震災電車の内部

 福井地震を今に伝える数少ない歴史遺産として、同地震を乗り越えた「震災電車」を後世に伝えていこうと、福井市内外の有志が保存に向けたグループを立ち上げた。28日の震災記念日を控え活動第1弾として、電車の内部公開イベントを24日、展示されている市下馬中央公園で開く。代表者は「何度でもよみがえる福井市民の不死鳥の精神を再認識してもらえたら」と話している。

 福井地震は1948(昭和23)年6月28日午後4時13分ごろ発生。旧丸岡町付近を震源とする直下型で、マグニチュードは7・1。福井市では震度7を観測し、県内の死者・行方不明者は3700人以上となった。

 電車は、福井鉄道の前身の会社が33年に導入したモハ161-2号。地震で車体のほとんどが焼失したが修理、復活させ97年まで運行した。引退後、市が福鉄から譲り受け、98年から同公園で展示している。普段は中に入ることはできないが、2年前から毎年1回公開されてきた。

 この活動を受け継ごうと同市と大野市の有志5人が4月、電車名にちなんだ「福井鉄道161保存会」を結成。市民と市が協働で取り組む美化活動制度に登録し、電車内を清掃。24日午前10時から午後4時まで内部を公開する。

 車体は全長約11メートル。車内には約20年前の広告がそのまま残っている。2年前、昨年ともに公開日は雨天にもかかわらず、それぞれ123人と約170人が訪れた。

 公開内容は昨年と大きな違いはないが、今後は年間の公開回数を増やしたい考え。同保存会は「福井地震70周年を迎える来年には、それにふさわしい公開イベントを開きたい」と話している。将来はメンバーを増やし、県内の鉄道保存団体と連携イベントを開きたいという。

関連記事