エルサルバドルのコーヒー農園の人々

輸出前の生豆保管庫(メキシコ)

■コーヒーは巨大国際貿易商品

 私たちは普通「コーヒー豆」と読んでいますが、確かに豆の形をしているものの、豆というものではなく、コーヒーの木からとれた実の中にある種子のことです。このコーヒー豆は現在、世界の約3分の1の国、60数カ国あまりで生産されています。ブラジル、コロンビアなど中南米諸国で約6割を占め、アフリカ、アラビア地域で3割、残り1割をアジア各国が占めています。

 アルコール飲料を除く世界3大嗜好飲料のうち、コーヒーはアカネ科、茶はツバキ科、ココアはアオギリ科の植物です。それぞれが異なる系統と特有の出生、生い立ちを持ち、われわれ人類との長い歴史的経緯の中でもっとも有効に使われ、世界のほとんどの人々がこれらの飲料を生活の糧、心の潤いとして、今日の輝かしい飲用文化を築いてきました。中でもコーヒーは石油に次ぐ巨大国際貿易商品となり、はるばる海を越えて日本に輸入されています。

■栽培の適地「コーヒーベルト」

 皆さんはコーヒーベルトという名前を聞いたことがありますか? 赤道をはさんで北緯25度から南緯25度の間の地帯がコーヒー栽培の適地とされ、これを「コーヒーベルト地帯」または「コーヒーゾーン」と呼んでいます。生産国の多くは南の開発途上国に属し、コーヒーを消費する北の先進工業国とは好対照をなしています。

 コーヒーの木はアカネ科に属する多年生の常緑樹で、野生のものは6メートルから8メートル以上に伸びますが、栽培種は管理しやすいように2mほどに刈り込みます。このアカネ科・コーヒー属は主に<アラビカ種、リベリカ種、ロブスタ種>の3原種に大別されます。この中のアラビカ種が全体の70%から80%の生産量で多くの国で生産されています。良いコーヒー豆が育つには、平均気温が20度前後、年間降雨量が1500ミリから2000ミリ、湿り気を持った水はけの良い火山灰の肥沃な土地が条件とされています。

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