福井銀行(本店福井市、市橋七郎頭取)と石川県を中心に北陸三県で展開する今村証券(本店金沢市、今村九治社長)は二十二日、銀行代理店業で業務提携したと発表。金沢市内のホテルで同日、調印式を行った。七月二日から同証券全九店舗で同行の預金、ローン商品を取り次ぐ。銀行代理店業の提携は北陸初で、資本関係のない地銀と地場証券の提携は全国でも例がない。

 同証券が五月に北陸財務局に銀行代理店業の申請を行い、同日許可が下りた。提携業務は普通預金・定期預金の「預金」と住宅、マイカーの「ローン」の二本柱。今村証券が展開する全九カ所の本支店店頭で同行の預金口座の開設手続きや本人確認、商品説明を行う。

 銀行代理店は、全国でもネット証券や税理士などが行うケースはあるが、預金、ローンのどちらか一方が多く、踏み込んだ提携となっているのが特徴。

 同行としては、独自に有人支店を設けるよりもコストが抑えられる上、石川、富山に展開する地場証券と提携することで新規顧客の開拓が見込める。同証券としては、株式業務以外の収益の柱になり、双方にメリットがあるとしている。

 当面は書類などの紙ベースでの業務情報のやりとりを行い「三年後の様子をみて銀行―証券間をオンラインで結ぶことも考える」(市橋頭取)。証券仲介も視野に入れ、投資信託などで企画力のある提案があれば銀行で証券商品を取り扱うこともあるとしている。

 調印式で今村社長は「数年前から代理店を目指していた。よりよいサービスに努めたい」とし、市橋頭取は「業種が異なることで顧客層も銀行とは全く異なる。新たな顧客開拓ができれば」と期待感を示した。