雨にぬれて、その色の美しさが一段と鮮やかさを増すあじさいの葉を這うカタツムリ。そんなカタツムリを見つけようと目を凝らして必死になって探している幼い子らの姿。そんな光景がこれからの季節としてイメージされますよね。

しかし、そんなこれからの季節、子どもにとっては、これまでは当たり前のように親しく手にとって慣れ親しんできた、自然界からの贈り物の一つであるカタツムリが、子どもたちの世界から消えて久しくなってしまっているというのです。今では、カタツムリは子どもたちにとって実際に手にとって身近に遊ぶものではなく、図鑑で知るものとなってきているのだということを聞いて、とても驚いたのは何年か前のことです。皆さんのお子さんの世界では実際にいかがですか。

でも、カタツムリはそうであっても、私たちが住んでいる福井は、まだまだ自然がいっぱいです。遠くではなくても、身近でたくさんのことをお子さんと一緒に体験することができますよね。

ちょっと外に出れば、まだ身近にたくさんのタンポポを見ることができます。子どもたちは、そんなタンポポの花を髪に飾ったり、おままごとで遊んだりしています。タンポポは、この時期には綿毛をつけ、そんな綿毛のついたタンポポを見つけると子どもたちは必ずといってもよいほど駆け寄り、その軸をそっと手折り、ふーっと息を吹きかけて綿毛を飛ばすのです。

大きい子をまねて、小さい子も一生懸命になってふっー、ふっーと息を吹きかけるのですが、まだ息が弱いのか綿毛は微動だにしません。そうした子どもの光景を見ていると、思わず微笑が出てくるのです。単なるこうした光景としか思えないような中にも、大人である私たちにはたくさんのことを教えてくれるのです。